SharePoint 移行ポリシーでは、競合解決、フィルター ポリシー、ユーザー マッピング、列マッピング、コンテンツ タイプ マッピング、テンプレート マッピング、SharePoint 移行用の他のオプションを構成することができます。
SharePoint 移行の移行ポリシーを構成するには、以下の説明を参照してください。
1. Fly Server にログインします。
2. 画面左側の 移行設定 をクリックして、移行ポリシー を選択します。
3. 画面右側の SharePoint タブをクリックします。
4. 移行ポリシー ページ上の [作成] をクリックすると、移行ポリシーの作成 ページが表示されます。
5. 以下の設定を構成します。
a. 名前 – 移行ポリシーの名前を入力します。
b. 説明 – 必要に応じて説明を入力します。
c. このポリシーを既定の移行ポリシーとして設定する – このチェックボックスを選択すると、この移行ポリシーが既定に設定されます。既定の移行ポリシーは移行プランの作成時に自動的に選択されます。
d. 競合解決 – 移行元のオブジェクトが、移行先の既存のオブジェクトと競合する場合の解決方法を指定します。
対応している コンテナー レベル の競合解決については、以下の表を参照してください。(コンテナー レベルには、サイト コレクション、サイト、リストが含まれています。)
*注意: コンテナー レベルの競合解決は、コンテナー設定の移行に影響を与えますが、コンテナー内のコンテンツの移行に影響を与えません。
競合 |
競合なし | |
スキップする |
競合したオブジェクトを無視し、移行先では何も行いません。 |
新しいオブジェクトが作成されます。 |
マージする |
移行元と移行先のオブジェクトの設定をマージします。 |
新しいオブジェクトが作成されます。 |
対応している コンテンツ レベル の競合解決については、以下の表を参照してください。(コンテンツ レベルには、フォルダー、ドキュメント、リスト アイテムが含まれています。)
競合 |
競合なし | |
スキップする |
競合したオブジェクトを無視し、移行先では何も行いません。 |
新しいオブジェクトが作成されます。 |
上書きする |
移行先で競合オブジェクトを削除した後に移行元コンテンツで上書きします。 |
新しいオブジェクトが作成されます。 |
最終更新日時に従って上書きする |
最新の更新日時を持っている競合オブジェクトは移行先に保持されます。 |
新しいオブジェクトが作成されます。 |
追加する (追加する 競合解決はフォルダーに対応しないため、フォルダーに スキップする を使用します。) |
競合オブジェクトは削除されません。競合ライブラリ ドキュメントは、ドキュメント名にサフィックス (_1、_2、などの増加している数値) を追加することで移行先に移行され、競合リスト アイテムは、元の名前で移行先に移行されます。 |
新しいオブジェクトが作成されます。 |
e. フィルター ポリシー – 移行に含まれるオブジェクトとデータを制御するためのフィルター ルールを設定することができます。[新規] をクリックして新しいフィルター ポリシーを作成し、フィルター ポリシーの名前と説明を入力します。
SharePoint オブジェクト レベルのフィルター ルールを構成するには、フィルター ポリシーの作成 ページでオブジェクト レベルのフィルター ポリシーを有効にし、フィルター ルールを 1 件ずつ追加することができます。また、インポート 方法を使用してテンプレートをダウンロードし、テンプレート ファイルでフィルター ルールを構成し、構成したファイルを フィルター ポリシーの作成 ページにインポートすることにより、フィルター ルールを一括でインポートすることができます。[エクスポート] をクリックすると、既存のフィルター ルールをエクスポートして編集することもできます。(インポート 方法は、サイト コレクション レベルのフィルター ルールのインポートに対応していないことに注意してください。)
*注意: 移行するサブフォルダーのフィルター条件を構成する場合、移行範囲に含まれることを保障するために親フォルダーの条件も構成する必要があります。例えば、移行するサブフォルダーの名前が フォルダー 2 で、親フォルダーの名前が フォルダー 1 です。以下のスクリーンショットのようにフォルダー レベルのフィルダー ポリシーを構成する必要があります。
*注意: フォルダー レベルのマッピングで、移行マッピングで構成されたフォルダーは、フォルダー レベルのフィルター ポリシーによって影響されませんが、サブフォルダーは影響されます。
フィルター ポリシーの例については、SharePoint/OneDrive フィルター ポリシー を参照してください。
フィルター ポリシーが既に作成されている場合は、ドロップダウン リストから 1 件のフィルター ポリシーを選択して使用するか、[表示] をクリックして詳細情報を表示することができます。
f. ユーザー マッピング – 既存の移行元ユーザー / グループを、移行先のユーザー / グループに置き換えることができます。移行元のドメインを移行先のドメインにマッピングすることもできます。ユーザー、セキュリティ、ユーザー関連のメタデータはユーザー マッピングに基づいて移行されます。
[新規] をクリックして新規作成します。以前作成されたユーザー マッピングを選択することもできます。[表示] をクリックすることで、選択したユーザー マッピングの詳細情報を表示することができます。ユーザー マッピングの構成方法に関する詳細については、ユーザー マッピング を参照してください。
*注意: ユーザー マッピングで構成されていないユーザー / グループについては、ユーザー プリンシパル名プレフィックス、表示名、メール アドレス プレフィックスに基づいてユーザー / グループをマッピングすることが可能です。(これらのプロパティは、移行先が SharePoint オンプレミス サイト コレクションである場合に利用できません。)
o 各プロパティのボタンのオン / オフを切り替えて、そのプロパティに基づいてユーザーをマッピングするかどうかを構成します。プロパティの例については、以下の表を参照してください。
プロパティ |
ユーザー プリンシパル名 |
ユーザー プリンシパル名プレフィックス |
表示名 |
メール アドレス |
メール アドレス プレフィックス |
プロパティの例 |
JohnSimon@onmicrosoft.com |
JohnSimon |
John Simon |
John.Simon@onmicrosoft.com |
John.Simon |
*注意: すべてのプロパティを無効にする場合は、ユーザー マッピングの構成が必須になります。ユーザー マッピングに含まれていないユーザー / グループは、移行元ユーザー / グループの UPN に基づいてマッピングされます。この機能を無効にする場合、カスタム機能 セクションに EnsureUserWithLogonName=false 文字列を追加することができます。ユーザー マッピングに含まれていないユーザー / グループはマッピング・移行されません。
o ユーザーのマッピング時に使用するプロパティの順序を構成するには、プロパティの
上矢印 () または 下矢印 (
) ボタンをクリックします。
g. 列マッピング – 列マッピングでは、移行元 SharePoint 列を移行先 SharePoint 列にマッピングすることができます。移行元列は、構成した移行先列に置き換えられます。移行元値を移行先値にマッピングする、値マッピングを構成することもできます。[新規] をクリックして新規作成します。SharePoint 移行の列マッピングを構成するには、列マッピング を参照してください。
ドロップダウン リストから作成済みの列マッピングを選択し、[表示] をクリックして選択した列マッピングの詳細情報を表示することもできます。
h. コンテンツ タイプ マッピング – 移行元の SharePoint コンテンツ タイプを移行先の SharePoint コンテンツ タイプにマッピングすることができます。移行元のコンテンツ タイプは構成済みの移行先のコンテンツ タイプに置き換えられます。[新規] をクリックして新規作成します。SharePoint 移行のコンテンツ タイプ マッピングを構成するには、コンテンツ タイプ マッピング を参照してください。
ドロップダウン リストから作成済みのコンテンツ タイプ マッピングを選択し、[表示] をクリックして選択したコンテンツ タイプ マッピングの詳細情報を表示することもできます。
i. テンプレート マッピング – 移行元テンプレートを移行先テンプレートにマッピングすることができます。移動元のテンプレートは構成済みの移動先のテンプレートに置き換えられます。サイト レベルおよびリスト レベルでマッピングを作成することができます。[新規] をクリックして新規作成します。SharePoint 移行のテンプレート マッピングを構成するには、テンプレート マッピング を参照してください。
ドロップダウン リストから作成済みのテンプレート マッピングを選択し、[表示] をクリックして選択したマッピングの詳細情報を表示することもできます。
j. URL マッピング – 移行元オブジェクトに追加される移行元 URL を移行先 URL にマッピングすることができます。移行元 URL は構成済みの移行先 URL に置き換えられます。
既定では、移行元 URL のリダイレクト先となる対象オブジェクトが移行元のオブジェクトと同じサイト コレクションに存在する場合、Fly Server は移行元の URL を移行先の URL に自動的に置き換えます。移行元 URL のリダイレクト先となる対象オブジェクトが異なるサイト コレクションまたは移行元環境の外部に存在する場合、URL が移行先で確実に機能するために URL マッピングを構成する必要があります。[新規] をクリックして新規作成します。SharePoint 移行の URL マッピングを構成するには、URL マッピング を参照してください。
k. 移行範囲 – 構造・コンテンツ のチェックボックスを選択 / 選択解除して、移行する SharePoint オブジェクトを一括で定義します。
l. サイト レベル – 一覧表示されているオブジェクト・構成を移行するかどうかを選択します。
m. リスト レベル – リスト、リスト設定、リスト ビューを移行するかどうかを選択します。
n. コンテンツ – 一覧表示されているコンテンツを移行するかどうかを選択します。
移行でクラシック ページをモダン ページに変換する場合、クラシック ページをモダン ページに変換する を選択します。移行の実行中、Fly Server は Previous_プレフィックスを追加することで移行されたクラシック ページの名前を変更し、クラシック ページから変換されたモダン ページを移行先の サイト ページ ページ ライブラリに保存します。この機能は、アプリケーションまたは委任アプリ プロファイル認証方法を使用している場合にのみ利用可能であることに注意してください。移行元クラシック ページの Web パーツの対応状況については、クラシック ページのモダン ページへの変換の対応状況一覧 を参照してください。
o. ワークフローとユーザー通知 – ワークフローおよびユーザー通知を移行するかどうかを選択します。
ワークフロー定義の移行を選択した場合、SharePoint オンプレミス ワークフロー定義を Microsoft 365 Power Automate フローに変換する チェックボックスを選択 / 選択解除することで、引き続いて SharePoint 2010 ワークフローおよび SharePoint Designer 2013 ワークフローの定義を Microsoft 365 Power Automate フローに変換するかどうかを定義することができます。チェックボックスを選択すると、移行先ユーザーをフローの所有者として定義し、SharePoint オンプレミス ワークフローの作成者・移行先サイト コレクションのプライマリ管理者をフローの共同所有者として追加するかどうかを定義することができます。
ワークフローとユーザー通知を移行するには、以下のことに注意してください。
o 移行元または移行先が SharePoint オンプレミス サイト コレクションである場合、ユーザー通知を移行するには、Fly Server ファーム ソリューションを移行元または移行先に展開する必要があります。
o 既定では、中断を回避するため、ユーザー通知は移行中に自動的に無効化されます。移行後、ユーザー通知を手動で有効化することができます。ユーザー通知の有効化 を参照してください。
o 既定では、Power Automate フローは移行後にオフの状態になっています。移行先で Power Automate フローを手動でオンにすることができます。Power Automate フローの有効化 を参照してください。
o 移行元ワークフローですべての開始オプションが構成されている場合、そのワークフローは 2 件の移行先 Microsoft 365 Power Automate フローに変換されます。対応リストの詳細については、SharePoint オンプレミス ワークフロー定義の Microsoft 365 Power Automate フローへの変換の対応状況一覧 を参照してください。
o 定義済みフローの所有者が移行先 Power Platform 環境に存在しない場合、Fly Server はユーザーを Power Platform 環境に自動追加します。
o 定義済み移行先フローの所有者に Power Platform 管理センターで 環境作成者 ロールが割り当てられていることを確認してください。
p. 権限 – 各レベルの権限を移行するかどうかを選択します。
Microsoft 365 グループに接続されているサイトに移行する場合、SharePoint の所有者・メンバー・閲覧者グループを移行先 Microsoft 365 グループにマッピングする チェックボックスを選択して、移行元所有者を移行先 Microsoft 365 グループの所有者に、移行元メンバーおよび訪問者を移行先 Microsoft 365 グループのメンバーにマッピングします。(この設定は、移行元サイトが Microsoft 365 グループに接続されていない場合に利用することができます。)
q. その他 – 以下のオブジェクトを移行するかどうかを選択します。
o OneDrive のドキュメント ライブラリのみを移行する – OneDrive を移行する際に、既定の ドキュメント ライブラリのみを移行する場合に選択します。
*注意: 移行元環境が SharePoint 2010 である場合、この設定は使用できません。
o グループ チーム サイトおよび OneDrive 内の会議記録を移行する – 会議記録を移行する場合に選択します。
会議記録ファイルは大量のストレージ容量を消費します。移行先チーム サイトに十分なストレージ容量があることを確認してください。
o 削除を同期する – チェックボックスを選択して、移行元から削除された移行先の移行済みフォルダー、ファイル、アイテムを削除します。このオプションはエラーなしで移行されたオブジェクトにのみ適用できることに注意してください。後続の増分ジョブで移行元オブジェクトの削除をすべて同期するには、完全移行ジョブからこのチェックボックスを選択することをお勧めします。また、移行プラン用の移行データベースが構成されていることを確認してください。
o 空のフォルダーをスキップする – 移行中に空のフォルダーをスキップする場合にこのチェックボックスを選択します。
r. 秘密度ラベルと IRM – 移行中にサイト / ライブラリ / ファイルの秘密度ラベルおよび IRM 制限の管理方法を定義します。
秘密度ラベルの管理機能を使用する前に、付録 J – 秘密度ラベルの管理に関する情報 で必要な準備およびその他の情報を確認してください。
o ファイルの秘密度ラベルを管理する方法を選択します – 移行中にファイルの秘密度ラベルを管理するには、以下のオプションを選択します。
*注意: 移行元に Microsoft Information Protection (MIP) サービスが実装されていない場合、または移行元ファイルに秘密度ラベルが適用されていない場合、移行ジョブを確実に成功させるには、1 番目のオプションを選択してください。
§ 移行元にラベルが存在しないか、移行元ラベルを持つファイルを移行先に移行する (ファイルに暗号化用のラベルが適用されている場合、そのファイルは移行先でアクセスできません) – このオプションを選択する場合、ファイルの移行元秘密度ラベルを移行先に保持することができます。
移行後、ラベルが暗号化されている移行されたファイルは移行先でアクセスできない可能性があります。
§ ラベルが存在する場合、移行中にラベルを削除する (移行元ラベルが残され、移行先のファイルから削除されます) – このオプションを選択する場合、ファイルから移行元秘密度ラベルを削除することができます。
移行後、移行されたファイルに秘密度ラベルが存在せず、移行先でアクセスすることができます。
§ 移行先に移行元と同じラベルを適用する (同じ名前のラベルは移行先に存在する必要があります) – このオプションを選択する場合、ファイルから移行元秘密度ラベルを削除し、同一表示名の既存移行先秘密度ラベルをファイルに適用することができます。
移行後、移行元ラベルは削除され、同一表示名の移行先ラベルは移行されたファイルに適用されます。
§ ラベル マッピングに基づき、移行先にラベルを適用する (ラベルは移行元と移行先両方に存在する必要があります) – このオプションを選択する場合、ファイルの移行元秘密度ラベルを移行先秘密度ラベルに置き換えることができます。秘密度ラベル マッピング を構成して、表示名に基づいて移行元秘密度ラベルを既存の移行先ラベルにマッピングします。
移行後、移行元ラベルは削除され、マッピングされている移行先ラベルは移行されたファイルに適用されます。
o サイト / ライブラリの秘密度ラベルを管理する方法を選択します – 移行中にサイト / ライブラリの秘密度ラベルを管理するには、以下のオプションを選択します。
*注意: 移行元に Microsoft Information Protection (MIP) サービスが実装されていない場合、または移行元サイト / ライブラリの 秘密度 設定で秘密度ラベルが構成されていない場合、移行ジョブを確実に成功させるには、1 番目のオプションを選択してください。
§ 移行元にラベルが存在しないか、サイト / ライブラリに適用されている移行元ラベルを移行先にコピーしない – このオプションを選択すると、移行元秘密度ラベルを移行先サイト / ライブラリに保持しません。
§ 移行先に移行元と同じラベルを適用する (同じ名前のラベルは移行先に存在する必要があります) – このオプションを選択する場合、移行元秘密度ラベルを保持せず、同一表示名の既存移行先秘密度ラベルを移行先サイト / ライブラリに適用します。
§ ラベル マッピングに基づき、移行先にラベルを適用する (ラベルは移行元と移行先両方に存在する必要があります) – このオプションを選択する場合、秘密度ラベル マッピング を構成して表示名に基づいて移行元秘密度ラベルを既存の移行先ラベルにマッピングします。
移行元サイト / ライブラリがマッピングで構成された移行元ラベルで適用された場合、移行先サイト / ライブラリの 秘密度 設定の値はマッピングされた移行先ラベルに更新されます。
o 移行中に移行元 IRM 制限を削除する場合、移行元 IRM 制限をファイルから削除する チェックボックスを選択します。このチェックボックスを選択解除する場合、移行元 IRM 制限は移行先に保持され、移行されたファイルは移行先でアクセスできない可能性があります。
s. カスタム機能 – 該当するカスタム機能文字列を入力することでカスタム機能を追加して、SharePoint サイト移行のデータ移行方法を定義します。
[カスタム機能の追加] をクリックし、カスタム機能の文字列を入力してカスタム機能を構成します。詳細については、SharePoint サイトへの移行 を参照してください。
6. [保存] をクリックして設定を保存します。
このポリシーに基づいて同様な構成の新しいポリシーをスピーディに作成するには、ポリシー名をクリックしてポリシーを開き、移行ポリシーの表示 ページで [コピー] をクリックします。移行ポリシーのコピー ページで、ポリシー名を入力して、必要に応じて他の設定を更新します。[保存] をクリックします。