Microsoft Teams の移行ポリシーでは、チーム オブジェクトの移行範囲、チャネル会話の移行先形式、競合解決、移行元メール アドレス / 会議リンクを移行先に置き換えるかどうか、ユーザーのマッピング方法、Microsoft Teams の移行におけるファイル / メール / チームの秘密度ラベルの管理方法を定義することができます。
Microsoft Teams 移行の移行ポリシーを構成する方法については、以下の説明を参照してください。
1. 画面左側の 設定 > ポリシー をクリックします。
2. [移行ポリシー] をクリックして 移行ポリシー ページにアクセスします。
3. Microsoft Teams タブをクリックします。
4. [移行ポリシーの作成] をクリックします。移行ポリシーの作成 パネルが表示されます。
5. ポリシーの名前と説明 (必須ではありません) を入力して、[次へ] をクリックします。
6. 移行対象 セクションで、移行するオブジェクトを定義するフィルターを構成します。
•チーム – 移行する移行元チームのオブジェクトを選択します。メンバーシップ オプションを選択すると、ゲスト ユーザー / 外部ユーザーの移行を選択することもできます。
Microsoft 365 管理センターで追加されたゲスト ユーザーは、チーム メンバーおよびプライベート チャネル メンバーとして追加することができます。
2 つの関連テナントでテナント間アクセス設定が有効になっている場合、外部ユーザーを共有チャネルに追加することができます。テナント間アクセス設定を有効化するには、以下の説明を参照してください。
i. Microsoft Entra ID 管理センターにログインします。
ii. [External Identities] をクリックします。
iii. [クロステナント アクセス設定] をクリックします。
iv. 組織の設定 タブの [組織の追加] をクリックします。
v. 組織の追加 パネルで、メンバーに許可するテナントのテナント ID またはドメイン名を入力して、[追加] をクリックします。
24 時間後、メンバーを対象共有チャネルに手動で追加することができます。
•チャネル会話形式 – 該当するオプションを選択して、移行先での会話の形式を定義します。
o メッセージおよび階層の再作成する – 移行元の会話をメッセージとして移行し、会話の移行元階層を移行先に保持します。
日付選択し、指定した日付以降の会話のみを移行することができます。
o メッセージをチャネル フォルダー内の HTML ファイルにアーカイブする – 移行元の会話を HTML ファイルとして移行し、HTML ファイルを移行先チャネル フォルダーに保存します。HTML ファイルは、移行先の移行されたチャネルの ファイル タブに存在します。HTML ファイルの名前の形式は チームのメール アドレス プレフィックス_移行元チャネル名_ConversationHistory.html です。例: Team01_Channel01_ConversationHistory.html。
•メッセージのタイム ゾーンの定義 – 移行先に移行されたメッセージのタイム ゾーンを選択します。
*注意: TimeZone カスタム機能で別のタイム ゾーンが構成されている場合、Fly はカスタム機能で定義されたタイム ゾーンを使用します。
•SharePoint チーム サイト – 移行元チーム サイトの以下のオブジェクトを移行するかどうかを選択します。
o SharePoint チーム サイト内のすべてのデータ – 移行元チーム サイト内のすべてのデータを移行する場合は、このオプションを選択します。
o 既定のドキュメント ライブラリのみ – チーム サイトおよびプライベート チャネルの既定のドキュメント ライブラリのみを移行する場合は、このオプションを選択します。
•グループ メールボックス – 移行元グループ メールボックスのメールボックス アイテムを移行するには、このチェックボックスを選択します。
7. チーム サイトおよびグループ メールボックスの移行ポリシー – 必要に応じてポリシー タイプを選択します。
•簡易ポリシー – チーム データの移行方法をカスタマイズすることができます。SharePoint および Exchange データの移行範囲をカスタマイズすることはできません。
*注意: SharePoint および Exchange データは、対応するポリシーを最初に作成した際に構成済みの既定設定に基づいて、変更なしで移行されます。詳細については、以下のスクリーンショットを参照してください。
移行される SharePoint データ
移行される Exchange データ
•カスタム SharePoint Online および Exchange Online 移行ポリシーを使用する – SharePoint Online および Exchange データの移行方法をカスタマイズする場合、このオプションを選択して SharePoint Online および Exchange 移行ポリシーを構成して使用します。
このオプションを選択すると、ユーザー マッピングに基づいて、送信者 / 受信者のメール アドレスを置き換える、会議リンクを移行先の情報に置き換える、移行中のファイル / メールの秘密度ラベルの管理のオプションなど、手順 8 および手順 10 のメール / ファイルの構成を無視することができます。
*注意: SharePoint 移行ポリシーでフィルター ポリシーを構成しており、その SharePoint 移行ポリシーを使用してチーム移行の完全移行ジョブを実行する場合、後続の増分ジョブでフィルターを変更しないでください。
8. 競合解決 セクションで、移行元オブジェクトが、移行先の既存のオブジェクトと競合する場合の競合解決を構成します。
•SharePoint チーム サイト (サイトおよびリスト / ライブラリを含む) – 移行元チーム サイトおよびその中のリスト・ライブラリの各競合解決については、以下の詳細情報を参照してください。
解決方法 |
競合 |
競合なし |
スキップする |
競合したオブジェクトを無視し、移行先では何も行いません。 |
新しいオブジェクトが作成されます。 |
マージする |
移行元と移行先のオブジェクトをマージします。 |
新しいオブジェクトが作成されます。 |
移行元フォルダーが移行先の既存フォルダーと競合する場合、フォルダーの競合解決は常に マージする になります。
•SharePoint チーム サイト ファイル – 移行元となるチーム サイト ファイルの各競合解決については、以下の詳細情報を参照してください。
解決方法 |
競合 |
競合なし |
スキップする |
競合ファイルを無視し、移行先では何も行いません。 |
新しいファイルが作成されます。 |
上書きする |
移行先で競合ファイルを削除した後に移行元コンテンツで上書きします。 |
新しいファイルが作成されます。 |
最終更新日時に従って上書きする |
最新の更新日時を持っている競合ファイルは移行先に保持されます。 |
新しいファイルが作成されます。 |
•メールボックス アイテム – 移行元メールボックス アイテムの各競合解決については、以下の詳細情報を参照してください。
解決方法 |
競合 |
競合なし |
スキップする |
競合アイテムを無視し、移行先では何も実行しません。 |
新しいアイテムが作成されます。 |
上書きする |
移行先で競合アイテムを削除した後に移行元アイテムで上書きします。 |
新しいアイテムが作成されます。 |
9. 競合解決の構成が完了後に、[次へ] をクリックします。
10. 追加のオプション & マッピング ステップでは、移行の以下の設定を構成します。
•ユーザー マッピングに基づいて、送信者 / 受信者のメール アドレスを置き換える – 移行元メール送信者 / 受信者のメール アドレスを移行先メール送信者 / 受信者のメール アドレスに置き換える場合にこのチェックボックスを選択します。移行でこの設定を利用可能にする場合、移行元メール アドレスに対してユーザー マッピングを構成する必要があります。
•会議リンクを移行先の情報に置き換える – このチェックボックスを選択すると、メール内の Teams 会議リンクは移行先の情報に置き換えられます。ユーザーがリンクをクリックすると、該当する会議に正しく移動できます。このチェックボックスを選択しない場合、会議リンクを保持することができますが、該当する会議に移動できません。移行でこの設定を利用可能にするには、移行元会議開催者に対してユーザー マッピングを構成する必要があります。このオプションを選択する場合の注意点については、Microsoft Teams 移行の対応状況一覧 の 会議リンクを置き換える際の注意点 セクションを参照してください。
•移行中にファイル / メールの秘密度ラベルを管理するには、以下のオプションを選択します。
*注意: 移行元に Microsoft Information Protection (MIP) サービスが実装されていない場合、または移行元ファイル / メールに秘密度ラベルが適用されていない場合、移行ジョブを確実に成功させるには、1 番目のオプションを選択してください。
o 移行元にラベルが存在しないか、移行元ラベルを持つファイル / メールを移行先に移行する (ファイル / メールに暗号化用のラベルが適用されている場合、そのファイル / メールは移行先でアクセスできません) – 移行元ファイル / メールに秘密度ラベルが適用されていない場合、またはファイル / メールの移行元秘密度ラベルを移行先に保持する場合は、このオプションを選択します。
移行後、ラベルが暗号化されている移行されたファイル / メールは移行先でアクセスできない可能性があります。
o ラベルが存在する場合、移行中にラベルを削除する (移行元ラベルが残され、移行先のファイル / メールから削除されます) – ファイル / メールから移行元秘密度ラベルを削除する場合は、このオプションを選択します。
移行後、移行されたファイル / メールに秘密度ラベルが存在せず、移行先でアクセスすることができます。
o 移行先に移行元と同じラベルを適用する (同じ名前のラベルは移行先に存在する必要があります) – このオプションを選択すると、移行中に移行されたファイル / メールから移行元の秘密度ラベルを削除し、移行先で移行されたファイル / メールに同じ表示名の既存の移行先秘密度ラベルを適用することができます。移行元ファイル / メールに適用された移行元の秘密度ラベルは移行元テナントから削除されません。
o ラベル マッピングに基づき、移行先にラベルを適用する (ラベルは移行元と移行先の両方に存在する必要があります) – このオプションを選択する場合、秘密度ラベル マッピングを構成し、移行されたファイル / メールに適用された移行元秘密度ラベルを既存の移行先秘密度ラベルを置き換えることができます。
ラベル マッピングに基づいて、Fly は移行中に移行されたファイル / メールから移行元秘密度ラベルを削除し、移行先で移行先の秘密度ラベルを移行されたファイル / メールに適用します。移行元ファイル / メールに適用された移行元の秘密度ラベルは移行元テナントから削除されません。
o 追加 () ボタンをクリックして 秘密度ラベル マッピングの作成 を行い、移行元および移行先の表示名に基づいてそれらのラベルをマッピングします。ドロップダウン
リストから事前作成されたラベル マッピングを選択して使用することもできます。([詳細の表示] をクリックして、選択したラベル マッピングの詳細情報を表示・編集することができます。)
•移行中にチームの秘密度ラベルを管理するには、以下のオプションを選択します。
*注意: 秘密度ラベルを管理するには、移行先接続にサービス アカウントとアプリ プロファイルの両方を提供することを推奨します。
サービス アカウントまたはアプリ プロファイルのみを提供する場合、SharePoint サイトのデータはチームと共に移行する必要があります。また、移行前に移行先チームが既に存在する場合、SharePoint チーム サイトの競合解決が マージする であることを確認してください。
*注意: 移行元に Microsoft Information Protection (MIP) サービスが実装されていない場合、または移行元チームの 秘密度 設定で秘密度ラベルが構成されていない場合、移行ジョブを確実に成功させるには、1 番目のオプションを選択してください。
o 移行元にラベルが存在しないか、チームに適用されている移行元のラベルを移行先にコピーしない – このオプションを選択すると、移行先チームに移行元秘密度ラベルを保持しません。
o 移行先に移行元と同じラベルを適用する (同じ名前のラベルは移行先に存在する必要があります) – このオプションを選択する場合、移行元秘密度ラベルを保持せず、同一表示名の既存の移行先秘密度ラベルを移行先チームに適用します。
o ラベル マッピングに基づき、移行先にラベルを適用する
(ラベルは移行元と移行先の両方に存在する必要があります)
– 秘密度ラベルを構成して表示名に基づいて移行元秘密度ラベルを既存の移行先ラベルにマッピングする場合は、このオプションを選択します。追加
() ボタンをクリックして 秘密度ラベル マッピングの作成 を行い、移行元および移行先の表示名に基づいてそれらのラベルをマッピングします。
移行元チームにマッピングで構成した移行元ラベルが適用されている場合、移行先サイトの 秘密度 設定の値はマッピングされた移行先ラベルに更新されます。
•Information Rights Management – 移行中に移行元 IRM 制限を削除する場合、ファイルから移行元 IRM 制限を削除する チェックボックスを選択します。このチェックボックスを選択解除する場合、移行元 IRM 制限は移行先に保持され、移行されたファイルは移行先でアクセスできない可能性があります。
•ユーザー
マッピング – ユーザー マッピングを使用すると、移行元ユーザーを移行先ユーザーにマッピングすることができます。移行元のドメインを移行先のドメインにマッピングすることもできます。ユーザー、セキュリティ、ユーザー関連のメタデータは、ユーザー
マッピングに基づいて移行することができます。フィールドの右に
追加 () ボタンをクリックして、新しいユーザー マッピングを作成します。ユーザー マッピングの作成方法を表示するには、ユーザー マッピングの作成 セクションを参照してください。
ドロップダウン リストから作成済みのユーザー マッピングを選択し、[詳細の表示] をクリックして選択したユーザー マッピングの詳細情報を表示することができます。ユーザー マッピングを検索 テキスト ボックスにユーザー マッピングのキーワードを入力し、キーボードで Enter キーを押してユーザー マッピング検索することができます。
*注意: ユーザー マッピングで構成されていないユーザーについては、ユーザー プリンシパル名のプレフィックス、表示名、メール アドレスのプレフィックス に基づいてユーザーをマッピングすることが可能です。(メール アドレスのプレフィックス はチーム サイトのユーザーのみをサポートします。) プロパティの例については、以下の表を参照してください。
プロパティ |
ユーザー プリンシパル名 |
ユーザー プリンシパル名プレフィックス |
表示名 |
メール アドレス |
メール アドレス プレフィックス |
プロパティの例 |
JohnSimon@onmicrosoft.com |
JohnSimon@ |
JohnSimon |
JohnSimon@onmicrosoft.com |
JohnSimon@ |
o 各プロパティのボタンのオン / オフを切り替えて、そのプロパティに基づいてユーザーをマッピングするかどうかを構成します。
o ユーザーのマッピング時に使用するプロパティの順序を構成するには、プロパティの 上矢印 または 下矢印 ボタンをクリックします。
*注意: すべてのプロパティを無効にする場合は、ユーザー マッピングの構成が必須になります。ユーザー マッピングに含まれていないユーザーは、移行元ユーザーのユーザー プリンシパル名に基づいてマッピングされます。この機能を無効にする場合、カスタム機能 セクションに EnsureUserWithLoginName=false 文字列を追加します。ユーザー マッピングに含まれていないユーザーはマッピングまたは移行されません。
•カスタム機能 – 対応するカスタム機能の文字列を入力することで、カスタム機能を追加することができます。[カスタム機能の追加] をクリックし、カスタム機能の文字列を入力してカスタム機能を構成します。詳細については、Microsoft Teams 移行のカスタム機能 を参照してください。
11. オプションとマッピングの構成が完了した後、[次へ] をクリックします。
12. 移行後に特定の受信者に移行メール通知を送信するには、通知 設定を構成します。
•プロジェクト レベルの通知を送信する (プロジェクト内のすべてのマッピング) – 移行メールの通知は、プロジェクト レベルに基づいており、プロジェクト名および各移行状態のマッピング数の概要を表示します。
o 頻度 – 正の整数を入力して通知の定期的頻度を定義します。
o 開始日時 – 最初の通知を送信する開始日時を選択します。後の通知は頻度に基づいて選択した日時に送信されます。
通知の終了日時を構成する場合は、終了日時を構成する チェックボックスを選択し、日時を選択することができます。
o 移行メール通知の送信先 – 通知を受信する受信者を定義します。
o メール テンプレート – 追加 () ボタンをクリックすることで通知用のメール テンプレートを作成します。メール テンプレートの作成方法については、メール設定の管理 を参照してください。ドロップダウン リストから既存のメール テンプレートを選択することもできます。
•個別のマッピング レベルの通知を送信する – 移行メールの通知は、マッピング レベルに基づいて、移行状態、プロジェクト名、移行元および移行先メール アドレス、移行の開始・終了時間、移行担当者の概要を表示します。
o マッピングの通知範囲を定義する – 失敗したマッピングのみ を選択して、失敗したマッピングの通知のみを送信します。すべてのマッピング を選択して、すべてのマッピングの通知を送信します。
o 移行メール通知の送信先 – 通知を受信する受信者を定義します。
§ 移行の実行者 – 移行を実行するユーザーは通知を受信します。
§ 追加の受信者 – 他の受信者のメール アドレスを入力します。セミコロン (;) で複数のメール アドレスを区切ります。
o メール テンプレート – 追加 () ボタンをクリックすることでメール通知用のメール テンプレートを作成します。メール テンプレートの作成方法については、メール設定の管理 を参照してください。ドロップダウン リストから既存のメール テンプレートを選択することもできます。
13. [保存] をクリックして移行ポリシーを保存します。移行ポリシーの作成後、[既定に設定] をクリックすると、ポリシーを移行の既定ポリシーとして設定することができます。
移行ポリシー ページで、既存のポリシーを管理することができます。
•既定に設定 – ポリシーを選択し、[既定に設定] をクリックして既定のポリシーに設定します。既定のポリシーはプロジェクトを作成する際に自動選択されます。
•編集 – ポリシー名リンクをクリックしてポリシーを編集します。
•削除 – ポリシーを選択し、[削除] をクリックしてポリシーを削除します。複数のポリシーを選択し、[削除] をクリックして複数のポリシーを削除することもできます。
•コピー – 以下の手順を完了して、同様な構成で新しいポリシーを迅速に作成することができます。
i. 対象ポリシーを選択し、[コピーの作成] をクリックします。
対象ポリシーを開き、移行ポリシーの編集 ページで [コピーの作成] をクリックすることもできます。
ii. 移行ポリシーのコピー ページで設定を確認し、必要に応じて更新を実行します。
iii. [保存] をクリックします。