準備の完了後、FLY で範囲と移行設定を定義するための移行プランを作成し、移行を実行します。FLY の Exchange 移行では、ドラッグ & ドロップ モードとインポート モードが提供されています。
• ドラッグ & ドロップ モード - 移行元ノードを移行先ノードに簡単にドラッグしてドロップすることができます。
• インポート モード - 移行の範囲が大きいため、インターフェイスで移行マッピングを手動で追加したくない場合は、このモードを使用してマッピングを一括インポートすることができます。このノードを使用するには、先に Exchange マッピング ファイルを準備する必要があります。
テスト データを使用して簡単な移行プランを設定し、パイロットを実施してアカウントに十分な権限が付与されていることを確認し、プランの構成および移行の結果が移行要件を満たしているかどうかを確認することをお勧めします。
Exchange 移行を実行する方法については、以下の説明を参照してください。
1. FLY にログインします。
2. 画面左側の 移行 をクリックすると、移行プラン ページが表示されます。
3. ドロップダウン リストから Exchange オンプレミス または Exchange Online を選択し、[OK] をクリックして Exchange 移行プランを表示します。すべての移行タイプ をクリックすると、すべての移行プランを表示することもできます。
()
ボタンをクリックして移行プランをウィザード ビューで表示するか、(
) ボタンをクリックして移行プランをリスト ビューで表示することができます。
4. ウィザード ビューの
移行プランの作成 () ボタンまたはリスト
ビューの [プランの作成] をクリックすると、移行プランの作成 ページが表示されます。
5. 移行元 ステップで、Exchange オンプレミス または Exchange Online を移行元タイプとして選択します。
6. 構成済み接続を選択するか、直接にサービス アカウントを使用します。
• 移行元 Exchange への接続にサービス アカウントのみを使用する場合は、サービス アカウントおよびパスワードを直接使用する を選択します。サービス アカウントのユーザー名およびパスワードを入力します。
FLY が入力した資格情報を使用して Exchange サーバーに接続できない場合、Exchange バージョンを選択し、Web アクセス ホスト テキスト ボックスに Exchange サーバーのホスト名 / IP アドレスを入力します。Exchange サーバーがサービス プロバイダーによってホストされている場合、Web アクセス ホストを直接入力します。Web アクセス ホストが分からない場合、Web アクセス ホストが分かりません。個人のサービス プロバイダーを選択します チェック ボックスを選択し、サービス プロバイダーおよび正確なバージョンを選択します。
以下は Rackspace によってホストされている Exchange での、Web アクセス ホストの検索方法です。
i. User Control Panel にログインします。
ii. Microsoft Exchange > Mailboxes の順に移動し、メールボックスをクリックします。
iii. Client Setup タブの配下で、Exchange Server Settings セクションから Web アクセス ホストを検索することができます。
• 移行元 Exchange への接続に構成済み接続を使用する場合は、接続を使用して資格情報およびその他の設定を構成する を選択します。[新規接続の追加] をクリックすると、新しい接続を追加することもできます。
7. この移行で メールボックス を移行するか、配布グループ を移行するかを選択し、[次へ] をクリックします。
*注意: 配布グループを移行するには、移行元接続用のサービス アカウントが構成されており、移行元 Exchange PowerShell が使用可能であることを確認してください (移行で使用される FLY エージェントと移行元 Exchange オンプレミス サーバーが異なるドメインに存在する場合、Exchange PowerShell は利用できないことに注意してください)。配布グループを移行するには、移行先用のサービス アカウントが構成されていることを確認してください。
8. 移行先 ステップで、Exchange オンプレミス または Exchange Online を移行先タイプとして選択し、資格情報を構成します。[次へ] をクリックします。
9. 範囲 ステップで、ドラッグ & ドロップ モードまたはインポート モードを使用することができます。
デモ – ドラッグ & ドロップ モードを使用した Exchange マッピングの構成
a. 範囲 ステップで、画面右上の ドラッグ & ドロップ を選択します。
b. 画面左側からデータの移行元ノードを画面右側の移行先ノードにドラッグします。
キーボードの Ctrl を押しながら移行元ノードを複数選択して移行先ノードにドラッグすると、複数の移行元ノードを同一移行先ノードに移行することができます。キーボードの Shift を押しながら、最初のノードと最後のノードを選択すると、連続の移行元ノードを選択することができます。
移行元ノードを移行先にドラッグした後、マッピングは自動的に作成されます。
c.
指定数のマッピングが構成されています
リンクをクリックして移行マッピングを表示することができます。メールボックスを移行する際に、アクション ()
ボタンをクリックして、以下のアクションを移行に含めるかどうかを選択します。
o 共有メールボックスに変換する - はい を選択して移行先メールボックスを共有ボックスに変換します。Exchange PowerShell が移行先で利用可能であることを確認してください。
o アーカイブ メールボックスを移行する - はい を選択して移行元メールボックスのアーカイブ メールボックスを移行します。Exchange 管理センターで、移行元と移行先メールボックスの アーカイブ が有効になっていることを確認してください。詳細については、アーカイブ メールボックスの有効化 を参照してください。
このアクションで はい が選択されている場合、移行プランで移行元のアーカイブ メールボックス用マッピングを追加で構成する必要はありません。
o 削除フォルダーを移行する - はい を選択して 削除 フォルダーを移行します。削除 フォルダーは 回復可能なアイテム フォルダーのサブフォルダーであり、削除済みアイテム フォルダーから削除されたすべてのアイテムを含んでいます。
既定では、FLY が 削除 フォルダーのみを移行します。回復可能なアイテム フォルダーの他のサブ フォルダー パージ、バージョン、DiscoveryHolds フォルダーも移行する場合は、マネージャー サーバー上の …\APElements\FLY\Manager\Control\bin\TimerService.exe.config ファイルで <add key="MigrateLegalHoldFolders" value=" " /> ノードの値を true に変更して、FLY Timer Service を再起動します。移行元または移行先メールボックスがアーカイブまたは Microsoft 365 グループ メールボックスである場合、これらのフォルダーを移行することはできません。
インポート モード:
範囲 ステップで、画面右上の インポート モード を選択します。
デモ – インポート モードを使用した Exchange マッピングの構成
マッピングの構成には、3 種類の方法があります。
• 追加 – [マッピングの追加] をクリックして移行元および移行先メール アドレスを手動で追加し、該当するメールボックスタイプを選択します。
• インポート - () アイコンにマウス
カーソルを移動させ、[ダウンロード] をクリックしてテンプレートをダウンロードするか、[エクスポート] をクリックし、メールボックス
マッピング ファイルをエクスポートして編集します。
CSV ファイルで、各マッピングの情報を 1 行内で構成します。マッピングの構成方法については、以下のスクリーンショットおよび表を参照してください。
メールボックス マッピング:
列 |
値 |
Source Email Address
|
移行元メールボックスのメール アドレス |
Source Type |
入力した移行元メールボックスのメールボックス タイプを示す値として、以下のいずれかを入力します。 Microsoft365GroupMailbox ResourceMailbox SharedMailbox ArchiveMailbox |
Destination Email Address
|
移行先メールボックスのメール アドレス |
Destination Type |
入力した移行先メールボックスのタイプを示す値として、以下のいずれかを入力します。 UserMailbox Microsoft365GroupMailbox ResourceMailbox SharedMailbox ArchiveMailbox |
Convert to Shared Mailbox |
TRUE (移行先メールボックスを共有メールボックスに変換する) FALSE (移行先メールボックスを共有メールボックスに変換しない) |
Migrate Archive Mailbox |
TRUE (アーカイブ メールボックスを移行する) FALSE (アーカイブ メールボックスを移行しない) |
Migrate Deletions Folder |
TRUE (削除フォルダーを移行する) FALSE (削除フォルダーを移行しない) |
配布グループ マッピング:
列 |
値 |
Source Email Address |
移行元配布グループのメール アドレス |
Source Type |
DistributionGroup |
Destination Email Address |
移行先グループのメール アドレス |
Destination Type |
DistributionGroup Microsoft365Group SecurityGroup |
CSV ファイルの構成後、ファイルを CSV UTF-8 (コンマ区切り) (*.csv) タイプで保存してください。[インポート] をクリックして更新済みファイルをインポートします。
• 自動マップ – [自動マップ] をクリックします。移行元と移行先のメール ボックスは、名前に基づいて自動マッピングされます。自動マップ機能を使用するには、移行元および移行先 Exchange への接続に接続を使用していること、およびサービス アカウントが Mailbox Search ロールを持っていることを確認してください。
マッピングの構成後は、以下のアクションを実行することができます。
• 各マッピングの隣にある 確認 () ボタンをクリックするか、複数のマッピングを選択し、[確認]
をクリックしてマッピング内のメールボックスが移行可能であるかどうかを確認します。
*注意: Exchange オンプレミス サーバーと FLY マネージャー / エージェントが異なるドメインに存在する場合、メールボックスの確認結果が失敗となります。メールボックスが確認に合格できることを確保するため、FLY マネージャー サーバーで Exchange サーバーのホストを構成するか、プランの構成時に Exchange サーバーの Web アクセス ホストを入力することができます。
• 各マッピングの隣にある アクション () ボタンをクリックするか、複数のマッピングを選択して [アクション]
をクリックします。オプション ページで、移行に以下のアクションを含めるかどうかを選択します。
o 共有メールボックスに変換する - はい を選択して移行先メールボックスを共有ボックスに変換します。Exchange PowerShell が移行先で利用可能であることを確認してください。
o アーカイブ メールボックスを移行する - はい を選択して移行元メールボックスのアーカイブ メールボックスを移行します。Exchange 管理センターで、移行元と移行先メールボックスの アーカイブ が有効になっていることを確認してください。詳細については、アーカイブ メールボックスの有効化方法 を参照してください。
このアクションで はい が選択されている場合、移行プランで移行元のアーカイブ メールボックス用マッピングを追加で構成する必要はありません。
o 削除フォルダーを移行する - はい を選択して 削除 フォルダーを移行します。削除 フォルダーは 回復可能なアイテム フォルダーのサブフォルダーであり、削除済みアイテム フォルダーから削除されたすべてのアイテムを含んでいます。
既定では、FLY が 削除 フォルダーのみを移行します。回復可能なアイテム フォルダーの他のサブ フォルダー パージ、バージョン、DiscoveryHolds フォルダーも移行する場合は、マネージャー サーバー上の …\APElements\FLY\Manager\Control\bin\TimerService.exe.config ファイルで <add key="MigrateLegalHoldFolders" value=" " /> ノードの値を true に変更します。移行元または移行先メールボックスがアーカイブまたは Microsoft 365 グループ メールボックスである場合、これらのフォルダーを移行することはできません。
• 検索ボックスにメール アドレスのキーワードを入力し、キーボードの Enter を押して特定のマッピングを検索します。
• メールボックスを持っていない移行先ユーザーの隣にある ライセンス ドロップダウン リストから Microsoft 365 ライセンスを選択して、ライセンスをユーザーに割り当てることができます。移行中、Microsoft 365 ライセンスが自動的にユーザーに割り当てられ、ユーザーのメールボックスが自動的にプロビジョニングされます。
*注意: カスタム ライセンス タイプを持っている場合、自動的に読み込むことができません。FLY インターフェイスでライセンスを読み込む・割り当てるには、手動でライセンス タイプを追加する必要があります。FLY マネージャー サーバーで ...\APElements\FLY\Manager\Control\Config\LicenseType\licenseType.json ファイルを開いて、以下の属性を追加します。
{
"licenseKey":"EXAMPLE_SKUNUMBER",
"licenseName":"Example display name",
"LicenseShortName":"EG"
}
o licenseKey - ...\APElements\FLY\Manager\Control\Logs\Timer.log ファイルでライセンスのキーを入力します。ライセンス タイプ ログの SkuPartNumber:{0} パラメーターでキーを見つけます。
o licenseName – ライセンス タイプの表示名を入力します。
o LicenseShortName – FLY インターフェイスで表示するライセンス タイプの頭字語を入力します。
• 各マッピングの隣にある 削除 ()
ボタンをクリックしてマッピングを移行範囲から削除します。複数のマッピングを選択して、[削除]
をクリックすると、複数のマッピングを削除することができます。
• リボン上のマッピングタイプをクリックして、選択したタイプのマッピングを表示します。
10. [次へ] をクリックすると、移行設定 ページが表示されます。
11. 移行設定 ページで、以下の設定を構成します。
a. 移行プランの名前を入力します。
移行プロジェクトを複数のウェーブ (各ウェーブに複数のプランを含む) に分割することをお勧めします。各ウェーブまたはプランの移行レポートをシンプルに生成するため、プラン名を 部署-ウェーブ-プラン の形式で入力することをお勧めします。
b. ドロップダウン リストから移行ポリシーを選択します。[表示] をクリックして選択した移行ポリシーを表示するか、[新規] をクリックして新しい移行ポリシーを作成します。
*注意: 使用する移行ポリシーには構成されているマッピングが存在し、移行先メール アドレスを移行元メール アドレスに置き換える場合、または 上書きする 競合解決が移行ポリシーで選択されている場合、移行中に移行先メールボックスの訴訟ホールドを無効にすることをお勧めします。有効のままにする場合は、追加なデータが移行先メールボックスの回復可能なアイテムフォルダーに作成されます。
c. データベース構成を選択し、ジョブデータを SQL Server に保存します。[表示] をクリックして選択したデータベース構成を表示するか、[新規] をクリックして新しい構成を作成します。データベース構成の設定方法の詳細については、データベース構成 を参照してください。
d. ドロップダウン リストからプラン グループを選択します。プランはプラン グループにより管理されます。個別のプラン スケジュールは追加後に無効になります。[表示] をクリックして選択したプラン グループを表示するか、[新規] をクリックして新しいプラン グループを作成します。
e. 移行のスケジュールを構成する場合、スケジュールを構成する チェック ボックスを選択し、日単位 または 1 回のみ タブをクリックして再実行スケジュールを構成します。
o 移行プランの増分移行ジョブを 24 時間毎に実行する場合は、日単位 タブをクリックします。最初のジョブの開始日時および最後の増分ジョブの開始日時を選択します。FLY は開始日時に完全移行ジョブを実行し、24 時間毎に増分ジョブを実行します。スケジュールの最後の日に、構成された 最後の増分移行の開始日時 に実行する移行ジョブは 1 件のみとなります。
o 移行プランの移行ジョブを 1 回のみ実行する場合は、1 回のみ タブをクリックし、ジョブの開始日時を選択します。
f. Exchange 移行に向けて移行元メールボックスの権限を移行するかどうかを選択します。
*注意: 移行元または移行先メールボックスが Microsoft 365 グループ メールボックスまたはアーカイブ メールボックスである場合、自動完了リストは移行できません。移行元環境が Exchange 2010 で、移行で自動完了リストを移行する場合、エージェント サーバーで ...\APElements\FLY\Agent\data\Migrator\ExchangeMigrator\ExchangeMigrationConfiguration.xml ファイル内の <FoldersWellKnownNameMapping enable="false"/> ノードの値を True に変更します。
g. 移行元から削除された移行済みアイテムを移行先からも削除する場合は、削除を同期する チェックボックスを選択します。
h. Exchange 移行に向けて移行元メールボックスの権限を移行するかどうかを選択します。
FLY は、ユーザー メールボックスとリソース メールボックスの メールボックス所有者として送信する 権限、代理人として送信する 権限、フル アクセス許可 権限、共有メールボックスと Microsoft 365 グループ メールボックスの メールボックス所有者として送信する 権限および フル アクセス許可 権限を移行することができます。
*注意: メールボックスを移行するには、Exchange PowerShell が移行元と移行先で使用可能である必要があります。(移行で使用される FLY エージェントと Exchange オンプレミス サーバーが異なるドメインに存在する場合、または接続でサービス アカウントを使用せずアプリ プロファイル認証のみを使用する場合、Exchange PowerShell は利用できないことに注意してください。)
i. Exchange 管理センターで検出できるグローバル連絡先を移行するかどうかを選択します。
*注意: グローバル連絡先を移行するには、Exchange PowerShell が移行元と移行先で利用可能である必要があります。(移行で使用される FLY エージェントと Exchange オンプレミス サーバーが異なるドメインに存在する場合、または接続でサービス アカウントを使用せずアプリ プロファイル認証のみを使用する場合、Exchange PowerShell は利用できないことに注意してください。)
j. Exchange 移行用移行元メールボックス ルールを移行するかどうかを選択します。
12. [完了] をクリックすると、移行プランを保存します。[キャンセル] をクリックすると移行プランを下書きとして保存するか、または設定をキャンセルします。移行をただちに実行する場合は、[保存して実行] をクリックします。ポップアップ ウィンドウで、移行するデータの範囲を選択します。
• 完全データ セットを移行する - 移行元のコンテンツをすべて移行先に移行します。
• 増分変更を移行する - 前回の移行ジョブ以降に追加・更新されたコンテンツおよび失敗したコンテンツのみを移行します。(このプランの完全移行ジョブを実行したことがある場合にのみ利用可能)
• 失敗したオブジェクトのみ - この移行プランの失敗したオブジェクトのみを移行します。(移行が完了しましたが実行中に例外が発生した場合にのみ利用可能)
移行プラン ページで、ジョブ数またはマッピング数をクリックして、移行プラン内のジョブおよびマッピングを表示します。また、以下のプラン管理アクションを実行することもできます。
ウィザード ビューで、移行プランの ()
ボタンをクリックして利用可能なアクションを表示することができます。リスト ビューで、移行プランの アクション
列配下に一覧表示されているボタンをクリックして、利用可能なアクションを実行することができます。
• 移行プランの編集 () – プランの情報および設定を更新します。
• 完全ジョブをただちに実行 () –
移行プランの完全ジョブをただちに実行します。
• 増分ジョブをただちに実行 () –
移行プランの増分ジョブをただちに実行し、前回の移行ジョブ以降の変更のみを移行します。
*注意: カットオーバー中に、最終増分ジョブを実行して変更を移行する場合、移行元メールボックスが利用可能で、FLY によってアクセスできることを確認してください。
• 失敗したオブジェクトのみジョブをただちに実行 () – 完了
(実行中に例外あり)
移行プランの増分ジョブを実行し、移行プランの前回の移行ジョブで失敗したアイテムのみを移行します。失敗したフォルダーは移行できません。
• スケジュールの一時停止 () –
移行スケジュールを一時停止します。
• スケジュールの再開 () –
移行スケジュールを再開します。
• 削除 () –
移行プランを削除します。