ファイル システム移行ポリシーの構成

ファイル システム移行ポリシーでは、ファイル システム移行の競合解決、フィルター ポリシー、ユーザー マッピング、権限マッピング、プロパティ マッピング、禁則文字マッピング、その他のオプションを構成することができます。

ファイル システム移行の移行ポリシーを構成する方法については、以下の説明を参照してください。

1.   Fly にログインします。

2.   画面左側の 移行設定 をクリックして、移行ポリシー を選択します。

3.   画面右側の ファイル システム タブをクリックします。

4.   移行ポリシー ページ上の [作成] をクリックすると、移行ポリシーの作成 ページが表示されます。

5.   以下の設定を構成します。

a.  名前 – 移行ポリシーの名前を入力します。

b.  説明 – 必要に応じて説明を入力します。

c.  このポリシーを既定の移行ポリシーとして設定する – このチェックボックスを選択すると、この移行ポリシーを既定に設定します。既定の移行ポリシーは移行プランの作成時に自動的に選択されます。

d.  競合解決 – 移行元のフォルダー / ファイルが、移行先の既存のフォルダー / ファイルと競合する場合の解決方法を指定します。

対応している フォルダー レベルの競合解決については、以下の表を参照してください。

解決方法

競合

競合なし

スキップする

競合フォルダーを無視し、移行先では何も行いません。

新しいフォルダーが作成されます。

マージする

移行元と移行先のフォルダーをマージします。

新しいフォルダーが作成されます。

対応している ファイル レベルの競合解決については、以下の表を参照してください。

解決方法

競合

競合なし

スキップする

競合ファイルを無視し、移行先では何も行いません。

新しいファイルが作成されます。

上書きする

移行先で競合ファイルを削除した後に移行元ファイルで上書きします。

新しいファイルが作成されます。

最終更新日時に従って上書きする

最新の更新日時を持っている競合ファイルは移行先に保持されます。

新しいファイルが作成されます。

追加する

移行先の競合ファイルが削除されません。移行元ファイルは、サフィックス (_1、_2、...) がついた形で移行先に移行されます。

新しいファイルが作成されます。

e.  フィルター ポリシー – 移行に含まれるフォルダーとファイルを制御するためのフィルター ルールを設定することができます。[新規] をクリックして新しいフィルター ポリシーを作成し、フィルター ポリシーの名前と説明を入力します。

フォルダー / ファイルのフィルター ルールを構成するには、フィルター ポリシーの作成  ページでオブジェクト レベルのフィルター ポリシーを有効にし、フィルター ルールを 1 件ずつ追加することができます。インポート 方法を使用して、テンプレートをダウンロードし、テンプレート ファイルでフィルター ルールを構成して、構成されたファイルを フィルター ポリシーの作成 ページにインポートすることにより、フィルター ルールを一括でインポートすることができます。

フィルター ポリシーの例については、ファイル システム フィルター ポリシー を参照してください。

フィルター ポリシーが既に作成された場合は、ドロップダウン リストから 1 件のフィルター ポリシーを選択して使用するか、[表示] をクリックして詳細情報を表示することができます。

ドロップダウン リストから作成済みのフィルター ポリシーを選択し、[表示] をクリックして選択したフィルター ポリシーの詳細情報を表示することもできます。

f.   ユーザー マッピング – 既存の移行元ユーザー / グループを、移行先のユーザー / グループまたは移行先の既定のユーザーに置き換えることができます。移行元のドメインを移行先のドメインにマッピングすることもできます。ユーザー、セキュリティ、ユーザー関連のメタデータはユーザー マッピング経由で移行されます。グループ マッピングの場合、移行元のグループ権限のみが移行され、グループ メンバーシップは移行されません。

[新規] をクリックして新規作成します。以前作成したユーザー マッピングを選択することもできます。[表示] をクリックすることで、選択したユーザー マッピングの詳細情報を表示することができます。ファイル システム移行のユーザー マッピングを構成する方法については、ユーザー マッピング を参照してください。

*注意: 移行先グループがメールが有効なセキュリティ グループである場合は、グループ マッピングを構成してください。

*注意: ファイル システム移行のユーザー マッピングが構成されていない場合、ユーザー / グループは既定でログイン名および UPN プレフィックスに基づいてマッピングされます。プロパティの例については以下の表を参照してください。

移行元プロパティ

ログイン名

コメント

プロパティの例

Contoso\JohnSimon

移行元ユーザーのログイン名が Contoso\JohnSimon の場合、Fly はユーザー プリンシパル名プレフィックスが JohnSimon@ である移行先ユーザーとマッピングします。

 

移行先プロパティ

ユーザー プリンシパル名

ユーザー プリンシパル名プレフィックス

プロパティの例

JohnSimon@contoso.onmicrosoft.com

JohnSimon@

 

g.  権限マッピング – 移行元の権限を移行先の SharePoint 権限にマッピングすることができます。[新規] をクリックして、新しい権限マッピングを作成します。ファイル システム移行の権限マッピングを構成する方法については、権限マッピング を参照してください。

ドロップダウン リストから作成済みの権限マッピングを選択し、[表示] をクリックして詳細情報を表示することもできます。

h.  プロパティ マッピング – 移行元のプロパティを移行先の SharePoint プロパティにマッピングすることができます。[新規] をクリックして、新しいプロパティ マッピングを作成します。ファイル システム移行のプロパティ マッピングを構成する方法については、プロパティ マッピング を参照してください。

ドロップダウン リストから作成済みのプロパティ マッピングを選択し、[表示] をクリックして詳細情報を表示することもできます。

i.   禁則文字マッピング – ファイルおよびフォルダー名に含まれている禁則文字を SharePoint の適切な文字にマッピングすることができます。[新規] をクリックして新しい禁則文字マッピングを作成します。ファイル システム移行の禁則文字マッピングを構成する方法については、禁則文字マッピング を参照し、マッピングで構成されていない禁則文字を Fly で置き換える方法を確認してください。

j.   詳細オプション – 移行ポリシーの以下の設定を構成します。

フォルダー権限を移行する場合は、移行元フォルダーの権限を移行する チェックボックスを選択します。移行元フォルダーが親から権限を継承する場合、移行先の移行されたフォルダーも親から権限を継承します。移行元フォルダーは固有権限を持っている場合、移行元権限が移行され、移行先の移行されたフォルダーはその親から権限を継承しません。

このチェックボックスを選択しない場合、移行先の移行されたフォルダーは親から権限を継承します。

トップレベル フォルダーが SharePoint の親ノードの権限を継承できるようにする チェックボックスを選択して、移行先の移行されたトップレベル フォルダーがその親から権限を継承します。

このチェックボックスを選択しない場合、移行元の権限は移行され、移行先のトップレベル フォルダーはその親から権限を継承しません。

ファイル権限を移行する場合、移行元ファイルの権限を移行する チェックボックスを選択します。移行元ファイルが親ファイルの権限を継承している場合、移行先の移行されたファイルも親権限を継承します。移行元ファイルは固有権限を持っている場合、移行元権限が移行され、移行先の移行されたファイルはその親から権限を継承しません。

このチェックボックスを選択しない場合、移行先ファイルは親から権限を継承します。

フォルダー / ファイルの権限を移行することを選択した場合、自分と共有 チェックボックスを選択して、ユーザーの OneDrive の 自分と共有 リストにフォルダーまたはファイルを表示することができます。

該当するチェックボックスを選択することにより、隠しフォルダー / ファイルを移行するかどうかを選択します。

フォルダー構造を統合する チェックボックスを選択すると、フォルダー構造を解除して、移行元の構造フォルダー内の全ファイルを同じ移行先場所に移行することができます。また、フォルダーまたはファイルの移行元パスを記録するための列を移行先に追加するかどうかを選択することもできます。移行元パスを保持する列を追加する (列名を入力) チェックボックスを選択する場合、列名を構成します。

削除を同期する チェックボックスを選択します。移行元からフォルダーまたはファイルが削除される場合、移行先内の移行済みフォルダーまたはファイルは増分移行ジョブで削除されます。

*注意: この機能は、高速移行でのみ利用可能です。トップレベル フォルダーのオブジェクトのみを移行する場合は、この機能を選択することはできません。

文字数の制限 チェックボックスを選択すると、移行先に移行されたファイルおよびフォルダーの SharePoint URL、ファイル名、フォルダー名の文字数制限を設定することが可能になります。

§ フォルダー名の最大文字数 – テキスト ボックスに整数を入力します。SharePoint 2013 の場合、1 ~ 128 の間の値を定義することができます。SharePoint 2016 の場合、1 ~ 260 の間の値を定義することができます。SharePoint 2019 および SharePoint Online の場合、1 ~ 400 の間の値を定義することができます。フォルダー名が設定した制限を超える場合、超過した分の文字がフォルダー名の末尾からプルーニングされます。プルーニング後、名前が同じフォルダーが存在する場合、移行先に移行できるフォルダーは 1 件のみとなります。移行元フォルダー内のファイルはこのプルーニング済みフォルダーにすべて移行されます。ファイルの中に名前が同じファイルが存在する場合、ファイルはサフィックス (1、2、3...) が付いた形で移行されます。

§ ファイル名の最大文字数 – テキスト ボックスに整数を入力します。SharePoint 2013 の場合、1 ~ 128 の間の値を定義することができます。SharePoint 2016 の場合、1 ~ 260 の間の値を定義することができます。SharePoint 2019 および SharePoint Online の場合、1 ~ 400 の間の値を定義することができます。ファイル名が設定した制限を超える場合、超過した分の文字がファイル名の末尾からプルーニングされます。

§ SharePoint URL の最大文字数 – テキスト ボックスに整数を入力します。SharePoint 2013/2016 の場合、1 ~ 260 の間の値を定義することができます。SharePoint 2019 および SharePoint Online の場合、1 ~ 400 の間の値を定義することができます。SharePoint URL の文字数は、管理パスの最初の文字から数えられます。フォルダーおよびファイルの URL が SharePoint の制限を超える場合、フォルダーおよびファイルは URL が文字数制限内に収まるまで上位レベルのフォルダーに移動されます。

*注意: クラシック方法を使用して移行を実行する際、文字数制限を構成しない場合は、移行先でのフォルダー名、ファイル名、SharePoint URL の最大文字数は 128、128、400 になります。高速方法を使用して移行を実行する場合は、移行先でのフォルダー名、ファイル名、SharePoint URL の最大文字数は 260、260、400 になります。

トップレベル フォルダー内のオブジェクトのみを移行する チェックボックスを選択すると、トップレベル フォルダー内のオブジェクトのみが移行されます。トップレベル フォルダー配下のサブフォルダーおよびオブジェクトは移行されません。

*注意: 削除の同期を選択した場合は、このチェックボックスを選択することはできません。

空のフォルダーをスキップする チェックボックスを選択すると、移行元の空のフォルダーは移行されません。

k.  カスタム機能 – 対応するカスタム機能の文字列を入力してカスタム機能を追加し、ファイル システム移行内のデータの移行方法を定義します。

[カスタム機能の追加] をクリックして、カスタム機能の文字列を入力します。サポートされているカスタム機能の詳細については、ファイル システム移行 を参照してください。

6.   [保存] をクリックして設定を保存します。