付録 A Fly Server 検出

Fly Server 検出は、データの棚卸しおよび評価を実行し、プロジェクトに影響を与える可能性のあるアーキテクチャ、カスタマイズ、その他の情報の把握に役立ちます。これにより、潜在的なリスクを避けて、移行プロジェクトの計画を改善することができます。

詳細については、SharePoint 検出の実行 (必須ではありません) を参照してください。

1.データ サイズおよびデータ複雑さの概要

データ サイズおよびデータ複雑さの概要を把握するには、SharePoint 検出レポートの詳細 を参照してください。

2.大容量コンテンツの検出

コンテンツ

説明

アクション

大容量ファイル

10 GB 以上のファイルです。ファイルが大きければ大きいほど、移行プロセスが予測できなくなります。

サイトの所有者に、ファイルの検証を依頼し、移行に長時間がかかる可能性のある大容量ファイルを認識してもらいます。

大容量ライブラリ / リスト

リストには、200,000 件以上のアイテム / ドキュメントおよびバージョンが含まれています。リスト / ライブラリが大きければ大きいほど、移行プロセスが予測できなくなります。リストが非常に大きい場合、移行にその分時間がかかります。

大容量リスト / ライブラリを調べ、移行先環境に移行する必要があるかどうかを決定します。

大容量サイト

サイトが大きい場合、サイト移行の移行スケジュールおよび配信の予測が困難になります。

サイトの所有者に、サイト サイズの検証を依頼し、移行に長時間がかかる可能性のある大容量サイトに注意させます。

3.ユーザーおよびグループ マッピング

移行する前に、移行先 Microsoft 365 でユーザーをプロビジョニングする必要があります。詳細については、Microsoft 365 へのディレクトリ同期を準備する を参照してください。

Fly Server は、ユーザー プリンシパル名・表示名・メール アドレスに基づいて、移行元のユーザーおよびグループを移行先の既存ユーザーおよびグループに自動マッピングします。このマッピング機能は、権限および個人またはグループのメタデータ (: 更新者) に影響を与えます。ユーザーおよびグループを手動でマッピングすることもできます。詳細については、ユーザー マッピング を参照してください。

4.リンク切れを防止するための URL マッピング

URL マッピングでは、移行元オブジェクトに追加されている移行元 URL を移行先の URL にマッピングすることができます。これにより、URL が移行先で確実に機能するようになります。

コンテンツ

説明

アクション

サイト コレクション リンク

移行元 URL のリダイレクト先となる対象オブジェクトが移行元のオブジェクトと同じサイト コレクションに存在する場合、Fly Server は移行元の URL を移行先の URL に自動的に置き換えます。

 

外部リンク

移行元 URL のリダイレクト先となる対象オブジェクトが異なるサイト コレクションまたは移行元環境の外部に存在する場合、URL が移行先で確実に機能するために URL マッピングを構成する必要があります。

外部リンクの URL マッピング を実行する必要があります。

5.移行対象外のコンテンツの把握

以下の表に移行対象外のコンテンツを一覧表示します。

コンテンツ

説明

アクション

ユーザー通知

通知はアイテム・リスト・ライブラリで作成され、コンテンツが変更された場合にユーザーに通知します。このレポートでは、現在移行元環境で構成されている通知を表示することができます。移行後にコンテンツ変更関連の通知を受信したい場合は、移行先で通知を構成する必要があります。

既定では、中断を避けるためにユーザー通知は移行中に自動的に無効になります。移行後、ユーザー通知を手動で有効化することができます。

移行元または移行先が SharePoint オンプレミス サイト コレクションである場合、ユーザー通知を移行するには、Fly Server ファーム ソリューションを移行元または移行先に展開する必要があります。

チェックアウト ファイル

ファイル (またはバージョン) がチェックアウトされると、Fly Server はこのファイル (またはバージョン) を移行しなくなります。Fly Server はチェックイン バージョンを移行先に移行します。

データの紛失を防ぐため、移行前にファイルをチェックインする必要があります。

SharePoint 2010 ワークフロー

SharePoint Online では、SharePoint 2010 ワークフローに対応しなくなりました。

 

6.カスタム オブジェクトの移行結果の把握

以下の表に、移行先に移行できないか、移行後に機能しない可能性のあるオブジェクトを一覧表示します。

コンテンツ

説明

アクション

カスタム ソリューション機能

移行前に移行先 SharePoint にカスタム機能のソシューションが展開されている必要があります。カスタム ソリューション機能は移行されないか、移行された後に移行先で機能しない可能性があります。

 

カスタム ワークフロー

Built-in ワークフロー、Designer ワークフロー、Nintex ワークフローは移行されますが、他のサード パーティ ワークフローは移行できません。

SharePoint 2010 ワークフローは、 Microsoft 365 で廃止されているため、移行できなくなりました。

 

カスタム アプリ

移行前に、カスタム アプリが移行先に展開されており、移行先で利用可能であることを確認してください。

カスタム InfoPath 

InfoPath フォーム (XSN ファイル) は移行されますが、一部のフォームは修正しないと機能しない可能性があります。

移行後、InfoPath フォームを修正して、再発行します。

Nintex フォーム

Nintex フォーム ソリューションは、移行前に移行先にインストール・展開する必要があります。

移行前に、移行先に Nintex フォーム ソリューションをインストール・展開する必要があります。